こんにちは ねもと歯科クリニック院長の根本有紗です。
突然ですが、みなさん親知らずは生えていませんか?
実は前々から抜きたいと思っていた方も多いはず。でも、抜歯となるととっても怖いですよね。
抜歯の事で頭を悩ませている方々、あまり心配し過ぎないで下さい!
いざやってみると意外と簡単に抜ける場合も結構あるんですよ。
親知らずの生え方によって「抜歯が難しいかどうか」「治療中、治療後の痛みがどの程度なのか」は、ある程度予想できてしまいます。今回は親知らずの抜歯に恐怖し、頭を悩ませていらっしゃる方のために、親知らずの生え方で、どの程度の腫れや痛みがでるものなのかをご紹介していきたいと思います。
こちらの記事を読んで、なんだそんなものかと勇気が出た方。
明日にでも早速歯医者さんを予約しましょう!
目次
そもそも何故親知らずを抜くの?
虫歯になり易い
親知らずは歯の最も奥に生えており、部分的にしか歯茎から出ていない場合があるため、ブラッシングなどで汚れを綺麗に取り除く事が難しいです。溜まった汚れには細菌が増殖してしまうため、親知らずは虫歯になり易い場合が多いのです。
できてしまった虫歯は、隣の歯に移ってしまったり、神経まで達して痛みを生じたりしてしまいますので、そのような状態になってしまわないよう抜歯するという場合があります。
歯周病が進行する
虫歯ができ易いのと同じように、親知らず歯茎の隙間に細菌が入り込み増殖すると歯周病にもなってしまいます。歯周病は歯茎に炎症を起こすだけでなく、徐々に歯を支えてくれている骨を溶かしていってしまうので、最終的には歯が支えられなくなって抜けてしまうという状態に至ります。
また、歯周病が恐ろしいのは一箇所だけ悪くなるのではなく、お口の中で広範囲に進んでいく場合があるというところです。進行してくときには自覚症状が少なく、気づいたときには数本の歯を失ってしまうという事態にも。。。
痛みや腫れは親知らずの生え方によって異なる
真っ直ぐもしくは外側か内側に出ている上の親知らず
こちらはほとんど痛みも出ず、簡単に抜ける可能性が高いです。
ですので、治療中の痛みも抜歯後の痛みもほとんど出ない事も多いんですよ。このような親知らずの生え方で、これから抜歯を検討しているという場合は、恐れることなく早速抜歯の予約をしましょう。
おそらく拍子抜けなぐらい、サッと終わってしまいます。
真っ直ぐ生えている下の親知らず
下の顎の骨は上の顎の骨に比べて骨が固いという特徴があります。
そのため、上の歯に比べると抜くのは大変になってきます。しかし、親知らずが真っ直ぐに生えている場合は、これまた簡単に抜ける場合が多いです。
下の顎は硬く、麻酔も上の顎に比べると効きにくいので、麻酔が効きにくい場合は、治療中少し痛む場合もあります。しかし、治療後はそんなに痛みが出ない場合が多いです。
下の親知らずであっても、真っ直ぐ生えている場合はそんなに心配せず、抜歯を望んでいただくといいと思います。
少しだけ歯茎の中から顔を出している上の親知らず
こちらは、親知らずが全部出てこず、少し歯茎から顔を出して止まってしまった場合です。
親知らずが骨の中も深めに埋まってしまっているため、大きな親知らずを取り出すために歯茎を切開しないといけなくなります。そのため、治療後の痛みや腫れは少し多くなります。
顔が2倍に腫れてしまったりということは希ですが、人によっては親知らずを抜いたあと腫れぼったい感じが1週間程度続く事もあります。
上顎の骨はやわらかく、麻酔が浸透しやすいです。そのため、麻酔は効きやすいといえるでしょう。ですので、治療中の痛みはあまりないですが、治療後、人によって腫れや痛みが2、3日続くというイメージです。
横、または斜めに生えて少しだけ歯茎の中から顔を出している下の親知らず
下の親知らずは、手前の歯にぶつかって横または斜めの状態で止まっていることが多いです。こちらは下の親知らずで横、または斜めに生えてきて、手前の第2大臼歯にぶつかって止まっている場合です。
少し歯茎から見えている場合は顎の骨の比較的上の方で横になっているため、深い位置、顎の骨の下の方で横になっている親知らずに比べると断然抜きやすいです。
こちらも、抜歯時に歯茎を切開すると腫れがでてしまう事が多いです。
麻酔については、親知らずが深い位置にあるものより歯茎から歯が見えている方が効かせやすいです。また、歯茎の切開を最小限にすると腫れが少なく治療できます。
歯茎を切開をした場合は、2、3日口が開きにくくなり、1週間程度腫れや痛みが続きます。切開をほとんどしない場合は、抜歯の次の日であっても少しの痛みと違和感を感じる程度で済みます。
完全に埋まっている上または下の親知らず
少し出てきている親知らずを全部抜いたので、あとは歯茎に埋まっている所だけ!という方や、歯茎からは何も出てきていないけどレントゲンで以前親知らずが埋まっていると言われた方がこれに当たります。
これが一番難しい治療で痛みや腫れも最も大きくなります。
歯茎に埋もれているので歯茎を切開する事はもちろん、骨も削る事が多いのです。人によってはお顔が2倍に腫れてしまう場合もあります。
長期の休暇の前等万が一の時にもお仕事や用事に支障がないようにその後2、3日は安静にできる日を選んで抜歯をするといいでしょう。
実は簡単に抜けるケースが多い 悩む前に相談しよう
親知らずの抜歯はその生え方によって抜歯時や抜歯後の痛みがまったく違ってきます。
ネットなどで調べると、極端に腫れや痛みが強かった体験などが出てきてしまうので、みなさんが想像されているのはすごく難しいケースの場合の腫れや痛みの場合も多いんです。
実際に歯医者さんに相談してみると簡単に、痛みもなく抜ける場合も多いので、親知らずが気になる方はまずは歯医者さんに相談してみて下さいね。いきなり無理やり抜歯されるなんていう事はありませんから安心してください。
また、親知らずは1回抜くとその部分からもう1本生えるという事は決してありません。つまり、上下左右の最大4本抜けば治療はおしまいです。
若い頃に抜いてしまうと、歳をとってからの抜歯に比べて顎の骨や歯茎の回復もいいため、早めの抜歯をおススメします。
ねもと歯科クリニックでは最小限の切開で、なるべく抜歯後に腫れないよう配慮した治療を心がけております。札幌市、中央区、大通近郊の方は親知らずの抜歯の相談もお待ちしています。
また、難しい処置になる場合や、顎の神経に近く、危険だと判断した場合には、提携している歯科医院をご紹介させていただく事も可能です。
迫る抜歯の恐怖に悩み続ける前に、簡単に抜けそうか歯医者さんに聞いてみるだけでも気が楽になりますよ。