こんにちは ねもと歯科クリニック 院長の根本有紗です。
ご両親の歯ならびが悪く、自分の子供には矯正治療を受けさせたい!と、もう決めてらっしゃる方も多くいらっしゃるかと思います。
そうなんです、歯並びって遺伝してしまうんですよね。
でも、なかなか歯医者さんに相談に行くタイミングっていつがいいのか難しいですよね。
という事で、今日はお子様の矯正歯科のご相談のタイミングについて、オススメの3つの時期をご紹介したいと思います。
目次
時期1 乳歯が生えそろって治療ができはじめる3歳頃
反対咬合、交叉咬合の場合
3歳頃になると、お子さんも歯医者さんやご両親のいう事を聞いて治療を受けられる子もだんだんと出てきます。
少し早いと思われるかもしれませんが、そのタイミングで一度歯医者さんに診てもらうと良いでしょう。
3歳というと歯はまだ乳歯の状態なのですが、乳歯だからまだまだと言ってそのままにしてしまうのは実はもったいないんですよ!
お子さんによっては、顎の成長を妨げるような歯並びになってしまっている場合があり、そのような歯並びの場合では、乳歯の時から矯正治療を始める場合もあるんです。
そのようなかみ合わせとは、反対咬合、交叉咬合と言って歯並びが上下で逆転している場合に多いんですよ。
上顎歯列に対して下顎歯列が外側に位置している状態。
1歯から数歯までの状態を反対咬合(はんたいこうごう)、広範囲で反対咬合である状態を交叉咬合(こうさこうごう)と呼ぶ。
前歯だけでなく、奥歯が反対になっている場合もありますので、自分たちは大丈夫!と思っても一度診せてもらうといいですね。
乳歯の時点で歯並びにがたつきがある場合
床矯正(プレート矯正)をする場合も早期から矯正治療を行う場合があります。
(矯正治療方法の種類についてはこちらをご覧ください。)
低年齢のお子様の方が装置にも慣れやすいですし、乳歯に隙間がない子は、乳歯よりも大きい永久歯が生えてきた際に、必ず歯並びがガタガタになってきてしまうんです。
ですので、乳歯が隙間なく詰まっているお子さん、乳歯で歯並びにがたつきがあるお子さんも早期から矯正治療を始めて、乳歯と乳歯の間に隙間を作っておくのがよいでしょう。
上下で顎にずれがある場合
顎の成長も上下で違う場合がありますので、上下の成長のずれが大きい場合には、乳歯の時から矯正治療を行う事で、骨格もきれいに成長させる事ができるんですよ。
そのため、上下で骨格のズレが大きい場合は、よりきれいなお顔に成長するように、この時点で矯正治療を開始する場合もあります。
時期2 前歯が大人の歯に変わってくる6~7歳頃
顎の成長をコントロールできる最後の時期
6~7歳頃になると順番に永久歯が生えてきます。
顎の成長もこの段階ではまだコントロールできますが、顎のずれが大きい場合はこのタイミングを逃してしまうと顎の成長をコントロールできなくなってしまいます。
そのため「矯正治療で骨格も改善したい」と、お考えのお子さんはこの頃までには一度矯正治療の相談をしましょう。
「抜歯をせず矯正治療がしたい」と、お考えのお子様も、顎の骨格を広げて治療できる最後の時期ですので、遅くともこのタイミングで相談をしてみましょう。
6~7歳を逃して10歳頃になってくると、ほとんどの歯が大人の歯になり、大きい骨格の改善は難しくなります。
上下の顎のズレが少なく歯のがたがたが少ないお子様は、矯正治療をもう少し遅らせた方が短期間で治療が終わる場合もありますが、ひとまずこの時期に一度相談をして矯正治療のタイミングを相談するのがよいでしょう。
時期3 ほぼ大人の歯になった12~14歳頃
比較的短期間で矯正治療、ただし抜歯の可能性も
大人の歯にほとんど変わると、親知らずを除いてその後に生える永久歯もありませんので、マルチブラケット法という歯に装置を直接つける方法で、短期間に矯正治療を完了させる事ができます。
歯のガタガタが大きい場合は、すでに大きく骨格を変える事ができないので、抜歯が必要になる場合も多くなってしまいますが、1年~2年という比較的短期間で治療を終わらせることができます。
また、20代、30代以降に矯正治療を行うよりも、10代のうちに矯正治療を開始した方が歯茎の退縮が少ない傾向があります。
また、顎の骨もまだ柔らかいので、矯正治療中の痛みも少ない傾向があります。
大人になると歯周病にかかってしまっている場合も多く、矯正治療を行う事によってその歯周病が進行してしまう場合もあります。
10代で矯正治療を開始する事はメリットがたくさんありますので、大人の歯が生えそろってしまったからもう時期を逃してしまった、と思ってらっしゃる方も、この12歳~14歳の時期に相談してみられるとよいでしょう。
まとめ
きれいな歯並びは見た目に美しいだけでなく、お口の健康維持という面でもとても重要です。
その証拠に、長くご自分の歯を維持できている方はやはり歯並びがとても良い方が多いです。
今回ご紹介したタイミングを参考に、一度相談だけでもという気持ちで、ぜひとも歯医者さんに足を運んでみていただければ幸いです。