マウスピース矯正における歯ぎしりや食いしばりの影響について

寝ている間に歯を食いしばるイメージ

こんにちは ねもと歯科クリニック院長の根本有紗です。
本日は歯ぎしり食いしばりとマウスピース矯正についてのお話をしていきます。

マウスピース矯正をご検討されている方の中には、食いしばりが強い場合には、マウスピースを使った矯正治療に何か問題が出てしまうのではないかと心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、歯ぎしりや食いしばりを改善したいと考えている方も多いと思います。
今回は食いしばりを改善させる治療法の一つとして、ボトックス注射についてもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみていただければと思います。

この記事の執筆者については『ねもと歯科クリニック|院長紹介』をご覧ください。

マウスピース矯正は歯ぎしりや食いしばりがあってもできるのか?

歯ぎしりや食いしばりは人によって時間や程度の差はあるものの、ほとんどの方が多少はしてしまっているものだと言われています。
そのため、歯ぎしりや食いしばりがあるからマウスピース矯正ができないという事は全くありません

システムによっても違いますが、今、一番症例数のあるマウスピース矯正であるインビザラインはマウスピースの素材を莫大な研究開発費を使って研究しています。
そのため、数年前までの素材と比べてもスマートトラックと呼ばれる新しい樹脂のアライナーは長時間使っても汚れにくく、また耐久性もかなり向上しました。
そのため、破れたり折れたりしにくく現在のスマートトラックという素材になってから、マウスピースが割れたり穴があいたりという事はほぼありません。

また、インビザラインと同じような3Dプリンターでマウスピースを大量に印刷し、約1週間に1回マウスピースを交換するというシステムにおいてはマウスピースの交換頻度も高いため、破損によって歯が適切に動かないと言った事はほとんどないと考えてよいでしょう。

また、歯ぎしりや食いしばりにはマウスピースで治療を行う方法が一般的です。
厳密に言えば歯ぎしり用のマウスピースと矯正用のマウスピースは形や素材が違いますが、歯ぎしりや食いしばりによる歯の破折や歯の削れには一定の効果がありますので、マウスピース矯正はむしろ歯ぎしりや食いしばりのある方には好都合という事もできます。

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歯ぎしりや食いしばりのある場合の注意点

歯ぎしりや食いしばりがある方の場合注意していただきたいのが、マウスピースを外して食事をしている時です。

多くのマウスピース矯正のシステムは食事以外の約20時間以上はマウスピースを装着するよう指示があります。
治療中の歯ならびは一時的にかみ合わせが悪くなってしまう事も多くそのような場合、一部の歯に負担がかかってしまいます。
その時に強い力でかみしめたり、硬い食べ物を勢いよく食べてしまいますと歯が欠けたり、場合によっては歯が折れて抜歯になってしまう場合もありますのでその点は注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりの治療について

では歯ぎしりや食いしばりはなくす事ができるのでしょうか?

結論から言いますと、根本的に歯ぎしりや食いしばりをなくすという事は難しいです
歯ぎしりや食いしばりは重い荷物を持ったり、ストレスを感じているときなど起きている時にもしてしまう場合がありますが、一番歯に負担をかけてしまうのが寝ている時です。
寝ているときには無意識に100㎏以上の力をかけてしまい、場合によっては歯が割れてしまったり、歯が平らにすり減ってしまう事すらあります。
この寝ている時の歯ぎしりや食いしばりによって歯が削れたり割れたりしないようにするのがマウスピースによる治療です。

先ほども書きましたが、矯正用のマウスピースも歯の破折やすり減りを予防する事ができます。
かみ合わせる面が比較的つるつるとしていますので歯ぎしりや食いしばりの予防にも一定の効果がある場合もあります。

ボトックス注射とは

最近根本的な治療の一つとして注目されているのがボトックス注射です。

元々美容外科等で筋肉を一時的に麻痺させ、皺の防止やエラ張りの改善に使われてきた注射です。
筋肉の力のコントロールが歯ぎしりや食いしばりの改善、また歯の寿命を伸ばす事にもつながるため、最近では歯科の方でも注目されている治療です。

咬筋と言われる顔のエラの部分は口を閉じる時に必要な筋肉の中でも最大の筋肉です。
このエラの部分にボトックス注射を行う事で筋肉が麻痺し、自然と強い力がでなくなります。

注意としては、ボトックス注射は永久的なものではないため、定期的に入れる必要がある事、また、エラの部分がなくなってしまうため、顔貌が変化してしまう事もあらかじめ想定して治療を受けていただくのがよいでしょう。

まとめ

今回は食いしばりや歯ぎしりがあってもマウスピース矯正はできるのか、というテーマについてお話をさせていただきました。

歯ぎしりや食いしばりはほとんどの人がしてしまっているもので、それによってマウスピース矯正ができない、また適切に歯が動かないという事はほとんどないです
しかし、注意点としてはマウスピースを外しているときに硬いものを咬んだり勢いよく食事をしてしまうと歯が欠けたり割れたりしてしまうので矯正中はゆっくり時間をかけて食事をしていただくのが大切です。

歯ぎしりや食いしばりの根本的な治療として最近注目されているのがボトックス注射です。
今まではマウスピースを装着する事で歯ぎしりや食いしばりによる歯のすり減りや歯の破折を防ぐという一時的な処置しかありませんでしたが、ボトックス注射によって筋肉の力を弱め、歯ぎしりや食いしばりそのものを少なくする事が可能になりました。
そのため、マウスピース矯正前にボトックス注射をして食事中の歯の破折のリスクを減らすという事も可能です。

インビザラインというマウスピース矯正では半年に1回程度の来院でも治療可能なため、遠方からの通院も可能です。
札幌またはその近郊、札幌に通えそうな方であればねもと歯科クリニック~大通歯ならび矯正インプラントオフィス~では良心的な価格設定でインビザラインをご提供しています。マウスピース矯正をご検討の方は無料カウンセリングも行っておりますので、カウンセリングもお待ちしております。


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